この本の挿絵を担当したのは、この遠征に随行した青年画家ペーター・ベルンハルト・ヴィルヘルム・ハイネ(Peter Bernhard Wilhelm Heine)である。彼は1827年、ドレスデンで生まれた。父は俳優であったが、ハイネは成長するにつれ芸術的才能を開花していったため建築学の道へと進む。しかし次第に絵画へと興味が移り、パリへ奨学金を得て留学し3年間美術を学ぶ。そして装飾才能が認められ、ドレスデンで宮廷劇場付き舞台装置画担当となるのである。しかし一方で、ロシアの革命家バグーニンと知り合い、1849年のドレスデン蜂起に身を投じるが、革命が失敗におわると、志なかばにアメリカに亡命するのである。そこでアメリカ海軍の軍籍に入り、ペリー提督のアメリカ艦隊に加わった。