雄松堂書店出版事業部教育>共生日本語教育学-多言語多文化共生社会のために

─日本語教師におくる─

「外国人と付き合うのが慣れてないからね、日本人ね。」
「どうして外国人を別にして。外国人にあう、のために、特別に、なんか準備とかをしなければならないですか?」

―日本語教育の現場における非母語話者の声、母語話者の反応―
多言語、多文化社会へと加速する日本社会において
外国人住民と日本人住民が共に生きていくための日本語教育を提案

岡崎 眸(お茶の水女子大学教授) 監修

共生日本語教育学
多言語多文化共生社会のために

野々口ちとせ、岩田夏穂、張瑜珊、半原芳子 編

定価2,940円(本体2,800円+税5%) 品切

A5判 並製 336ページ 
2007年10月刊 ISBN 978-4-8419-0475-8


 本書は、多言語多文化共生社会を切り開く日本語教育と教員養成のあり方を探るために、外国人に対する同化要請として機能しがちな従来の日本語教育のあり方を再考し、新たに地域の日本人住民と外国人住民が互いをコミュニケーションの当事者として、その方法を学び合う共生日本語教育を提案した。
 共生日本語とは、多様な言語・文化背景を持つ人々の共生を促進する言語的手段として定義された共生言語の一つである。
 本書は、多言語多文化共生社会の要となる外国人をも含む日本社会の全ての構成員の言語権(母語を保持育成し第二言語を学ぶ権利)の保障を実現する日本語教育として、共生日本語教育学構築の第一歩を築くことを目指す。


目  次
はじめに
岡崎 眸

第一部 共生日本語教育の研究

【共生日本語教育の教員養成】

第1章 多言語多文化共生日本語教育実習における実習生の学びのプロセス
―修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチによる内省レポートのテクスト分析―

清水寿子

第2章 協働型実習の準備期間における教師の成長
―協働活動による社会面の意識変容―

池田広子、ナイダン・バヤルマー、劉娜

第3章 多文化共生指向の日本語教育実習での非対称な関係性に見る実習生間の学び
―準備期間3ヶ月の話し合い分析―

平野美恵子

第4章 実習生は参加者からの評価を教室活動にどのように取り入れるか
―多言語多文化共生をめざす教育実習において―

堀川有美、三輪充子

第5章 非母語話者実習生の自己受容
―内省モデルに基づく共生日本語教育実習の場合―

野々口ちとせ

第6章 多言語多文化共生日本語教育実習を通してみた非母語話者教師の役割

古市由美子
【共生日本語教育の教室実践】

第7章 「対話的問題提起学習」の実証的研究
―非母語話者の問題提起場面に注目して―

半原芳子

第8章 「日本人は・日本は・・・」による一般化に対する一考察
―問題提起型討論場面において―

房賢嬉、張瑜珊、原田三千代

第9章 共生日本語の教室における参加者間の談話分析
―非対称な力関係を示す発話行為を中心に―

金珍淑、野々口ちとせ
【母語話者・非母語話者間のインターアクションの形成】

第10章 共生日本語教育実習における実習生と母語話者・非母語話者参加者の会話参加の様相
―イニシアチブ-レスポンス分析による3人の会話参加のコード化の試み―

岩田夏穂

第11章 共生日本語の教室におけるインターアクションに関する一考察
―母語話者実習生及び非母語話者実習生のIRFモデルによる比較―

朱桂栄、単娜

第二部 共生日本語教育学の構築に向けて

第12章 共生日本語教育とはどんな日本語教育か

岡崎 眸

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