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桜花爛漫の頃の長崎屋には、異国の人びと、長崎奉行所からの役人、通詞たち、幕府の天文方や訳員たち、お忍びの諸侯たち、江戸の蘭学者たち、町奉行所からは警備の役人が詰切りで出張し、越後屋をはじめとする定式出入商人も売り込みに、江戸城からは、なんと長崎懸りの御坊主までもやってきた。
長崎屋を訪れさえすれば、蘭学界の顔触れに会うことができる、海外情報と珍奇な蛮品の入手が可能である。禁教・鎖国下の江戸において、そこ長崎屋は、唯一、異国スペースだった。
本書は「I. 史料」「II. 史料解説」「III. 長崎屋をめぐる諸問題」と三章に分け、史料をていねいに読み解いていく中で、長崎屋の実態を解明していく。
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