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雑誌が語る   文学の現場と周辺

文芸誌譚

文芸誌譚 ―その「雑」なる風景1910-1935年―
紅野敏郎 著
菊判 上製 函入 752頁 カラー口絵4頁 写真約100枚 ISBN 978-4-8419-0269-3
定価12,600円(本体12,000円+税5%)

◆文芸雑誌を中心に、総合・美術・演劇・PR誌など90余誌を対象とした。

◆作家の他、画家など、直接・間接に関わりのある他分野の芸術家にも光を当てる。

◆実物にあたった調査・検討・鑑賞・評価は、研究上の基礎知識として信頼性が高い。

 文芸作品にとって、初めて読者と出会う場は、多くの場合「雑誌」である。著者は1910〜1930年代に創刊された文芸雑誌を中心に、総合・美術・演劇のほか、PR誌をも含めた90余特に同人雑誌にも注目して検討した。

 そこには、作家たちがジャンルを越えて切磋し、美術・映画など他の分野の芸術家たちと活発に交流・影響しあう、一種「雑」駁な、しかしエネルギッシュな姿があった。

「雑誌」という切り口が、作家たちの縦横な活動状況をそに鳥瞰することを可能としたのである。そしてここでの知見の数々は、来るべき文学史の再構築へ向けての礎となるであろう。
 体裁の整った全集や単行本よりも、擦り切れた雑誌一冊の語りかける言葉は、時に力強い。それはそこに作品の生み出された現場の熱気がそのまま籠っているからである。本書は必ずや近代文学生成の現場に至る手がかりとなるであろう。

小説倶楽部表紙

著者のことば

広く流布している文庫本一冊でも、作品、作家の研究はもちろん出来るが、その作品の生れた現場の感覚は、やはり初出誌を確認することによって、はじめて時代との関連がいきもののようなかたちで、私自身の肉体にまつわりつく。いかに想像力をたくましくしても、実物一冊の力の前には実にか細い。(まえがきより)

『文芸誌譚』目次
青年評論
美術之日本
露西亜文学
しれえね
異端(二種)
LIFE
常磐木(乙字追悼号)
電気と文芸・枯野
新文芸
明眸
内在
茜ぞめ
音楽と蓄音機
金星
改造(芥川追悼号)
文章倶楽部(芥川小特集)
軟文学研究
相聞・スバル
第一文学
尺牘
海豹
桜(河田誠一追悼号)
随筆趣味
時代
読書感興
博浪沙通信

小説倶楽部
表現
近代文芸
朱門
風車
創作時代
農民
クロネコ
丸の内
文学風景
やぽんな
古東多万
近代
黄道
制作

高原
ゲエ・ギムギガム・プルルル・ギムゲム
ダムダム

廻転時代
詩人倶楽部
野獣群
バリケード
FANTASIA
前衛時代
自由を我等に


三田文芸陣
信天翁
文芸道
合評
黄表紙
各人・光線
正統派
早高文学
尖塔
正統文学
東京派
文学党員
現実・文学(第一次)
現実・文学(第二次)
南紀芸術
新文芸時代
時世粧
星座
文芸首都(井伏鱒二特集)
行動文学
シュピオ

舞台芸術
劇壇
劇壇縦横
演劇改造
映画時代
演劇芸術
新国劇
映画・文芸
観客

谷崎潤一郎の「鬼の面」と名取春仙の挿絵
「日本及日本人」の東京復興百景
谷崎潤一郎の「黒白」と中川修造の挿絵
川端康成「浅草紅団」と太田三郎の挿絵
月刊作品
「週刊サンケイ」―井伏鱒二の小説「猫また小路」

白秋編集「近代風景」の特質
「季節の展望」「素質」「新三田派」をめぐって
「セレクト」と「アルト」


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