大変重要かつ貴重な英国の写本
サクスビー詩篇集=時祷書(ソールズベリー式典礼・ラテン語および中英語)

イングランド、おそらくロンドン 1425-40年頃 羊皮紙彩飾写本 217葉 285 x 205 mm

Bダビデ・ジャイルズ・バナスターとロジャー・ヒラリーによると思われる全頁大の扉絵1点と挿絵入り頭文字20点
ロンドンの三人の画家による見事な装飾が施された、重要かつ有名な英国の写本。「聖母マリア小聖務日課」の他に、詩篇全体が収録されている。「受胎告知」の見事な扉絵は写本の残りの頁とは異なる画家により描かれており、その1葉のみが写本に挿入される形をとっているが、向いの頁の装飾と調和していることから、当初から入れられる目的で製作されたと思われる。細長く色白の顔、指の長い手、緑のタイル模様、赤の背景などが特徴的で、南オランダの影響を受けた様式で描かれている。残りの頁に入れられたきらびやかな挿絵入り頭文字は、ロンドン写本装飾が洗練の極みに達した時期を代表するもので、聖アルバヌス修道院の『Book of Benefactors』を装飾した画家によるものと推定される。「最後の審判」の縁飾りに「神よ我を哀れみたまえ、罪人バナスター」と書かれていることから、この画家は1454-1455年のロンドンで活動していたことが知られているジャイルズ・バナスター (Giles Banaster) である可能性が高い。また第106-193葉の装飾は上記二人とも異なる画家によるもので、頭文字横の下書きが「Hillarie」と読めることから1424年に活動記録のあるロバート・ヒラリー (Robert Hillary) と思われる。


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