Interview

「求め続けている」本について


■その願い続ける長さがあるからこそ愛書家には“求める”本が寄って来るのでしょうか。普通の人などはとても欲しい本を10年も願い続けるということは難しいですね。本が寄ってくる前に忘れてしまうといったところでしょう。ところでまだ“求めている”本はたくさんあるのでしょうか?


今の研究上必要であるものもあるし、今すぐには役に立たないけれど、やはり関心のある作家は集めておいたほうがいいだろうと考えますね。谷崎の初版本などはまだ全部集まっていないのでともかく出来るだけ全部と考えています。荷風になると、発禁本などあって高いんですよ。全部集めたいのだけれど、高いのでとても手が出ないものもある。それから今はもう脚光を浴びてないけれど、当時活躍していた人々の作品を集めてみたいです。文庫本にも全集にもなってない、入っていたとしても一冊だけだとか、すぐに絶版になってしまう人ですかね。たとえば加能作次郎、今、文庫本にはどこにも入っていないんですよ。この人、当時は相当読まれていたんですが、次の時代にはがらりと読まれなくなってしまう。勿論理由があってのことですが、作品の再評価に努めると新しくよみがえってきます。


■やはり、まだまだ熱心でいらっしゃいますね。




●研究者としてのコレクター ●時代の微妙な問題が浮かび上がる当時の本 ●志賀直哉本の豪華さとは ●本に見る画家との親交 ●志賀直哉処女作品集「留女」 ●志賀直哉の印象 ●親交の中で頂いた「動物小品」 ●「求めていれば本のほうからやってくる」 ●「求め続けている」本について ●自然な生活態度が「本」を求める ●現代の出版状況に関して一言 ●志賀直哉その人について


[An Introduction to the Book] [Bibliographic Data] [About the Collector] [Interview]

[トップページへ戻る]