志賀直哉について


「白樺」創刊号に「網走まで」を発表した初期から適確にして簡潔な短編小説の世界を構築、客観小説と私小説とをあわせて発表。寡作にして、芥川龍之介はじめ大正期の文学者より敬愛を受ける。唯一の長編「暗夜行路」は近代的苦悩を背負った人間の「潔癖な魂の発展史」をテーマに取り上げた、近代日本文学の代表的作品である。その完成後は身辺雑記的随筆が主となったが、文学史上において、強い倫理観、鋭い感受性、強靱な自我にささえられた作風は、大正・昭和を通じて多くの文学者の指標となった。


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